ファイナンシャルプランナー資格は3種類
ファイナンシャルプランナーは、顧客のライフプランの作成、目標達成のための手助けをする役割を担っています。一口にライフプランといっても、社会のシステムや生活価値観が多様化し、顧客の考えているライフプランの目的も、マイホームの取得から教育、保険、老後計画まで千差万別です。顧客の人生のよきパートナーとして、目標達成までの総合的なアドバイスをし、継続的に軌道修正を行うことがファイナンシャルプランナーの重要な役割であり、仕事です。
現在、日本の主要なファイナンシャルプランナー資格には次の3種類があります。?銀行業務検定協会のFA試験。資格の名称はファイナンシャルプランナーではなくファイナンシャルアドバイザーです。?NPO法人日本ファイナンシャルプランナーズ協会のFP試験。広く一般向けに行われる資格審査試験によって、AFP資格(FP普通資格)、CFP資格(FP上級資格)の2種類のFP資格を認定します。現在は、FP技能検定(2級)がAFP資格審査試験を兼ねます。?FP技能士(ファイナンシャルプランニング技能検定)。ファイナンシャルプランナー唯一の国家資格です。ファイナンシャルプランニング技能検定の合格者に国家資格「FP(ファイナンシャルプランニング)技能士の称号が付与されます。
ファイナンシャルプランナー資格の価値は社会的な認知度が定着してきたことによりニーズが向上してきました。多くの金融機関ではFP資格を社員の研修項目、キャリアアップの条件としています。そして中立公正な立場で顧客のライフプランを設計する独立系FPの需要は増加傾向にあり、顧客の相談業務のほか、企業研修などのセミナー講師など、活躍の場が広がっています。また、税理士や社会保険労務士などの有資格者は、専門分野の知識にFPの知識をプラスして、仕事の幅を広げるために活躍しているなど、FP資格は、個人のライフプランの金銭的側面を総合的にプロデュースする「総合資格」として多方面でその価値を認められています。
AFP資格は、日本FP協会独自の国内ライセンスで、AFPとして必要な基礎的知識を持ち、顧客のニーズに対して適切かつトータルな資産設計をプランニングし、アドバイスもしくは提案書を作成可能なFP技能習得者に与えられる資格です。AFP資格を取得するには、日本FP協会認定の教育機関が実施する「AFP認定研修」を終了し、「AFP資格審査試験(2級FP技能検定を指定試験とする)」に合格しなければいけません。それらを経て、日本FP協会の定める会員倫理規定を遵守することに同意し、資格認定会員として登録することによってAFP資格を取得することが可能となります。
AFP資格審査試験の受験者数は、ここ数年急激に増えています。合格率は、受験者数にかかわらず40〜50%前後をキープしています。学科試験で60点満点中36点以上、実技試験で100点中60点以上と、合格基準が明確に示されているので計画的な学習が可能です。AFP認定研修で、AFPに必要な知識を見に付け、合格基準を目標に演習問題を充分にこなしておけば確実に合格圏内に到達出来ます。
2級FP技能検定は、学科試験と実技試験で行われ、その両方を同じ日に受検することができます。日本FP協会の実技試験は1科目ですが、金融財政事情研究会では選択科目方式になっており、4科目から1科目を選択して受検します。学科試験の出題範囲は、日本FP協会、金融財政事情研究会ともに筆記試験が実施されます。試験は、「ライフプランニングと資金計画」「リスク管理」「金融資産運用」「タックスプランニング」「不動産」「相続・事業継承」の6分野から4答択一式の問題が60問出題されます。実技試験は、日本FP協会では、「資産設計提案業務」として、記述式の問題が40問出題され、金融財政事情研究会では「個人資産相談業務」「中小事業主資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」「損保顧客資産相談業務」の4つの選択科目があり、事例形式5題が出題されます。日本FP協会と金融財政事情研究会とでは試験内容が違うことを覚えておきましょう。
通学コースの、ライブ講座とは受講スケジュールに従って決められた日時に通学し、講師の生の講義を受講するコースです。ほどよい緊張感を持ちながら決められた時間内で集中して学習を進めていくことができます。また、講師との質疑応答などによって疑問点をその場で解明でき、「資格取得」という同じ目標を持った受講生同士の交流が生まれ、学習意欲がアップするというメリットもあります。無理なく続けられる講座を選ぶことが資格取得のコツです。
AFP認定研修の受講時間数は、一般的な通学コースで約70〜80時間程度です。通信コースの場合は、最短約80時間〜最長200時間と、テキスト通信、カセット通信、ビデオ通信など、使用する教材によって受講時間数によって受講時間数に大きな差があります。こうした基本的な受講時間数のほか、個人差がありますが予習復習に60〜80時間、提案書の作成に約10〜50時間、演習時間に約20時間程度必要です。
試験当日は、携行品を再チェックし、遅くとも試験開始時刻の30分前には着席できるように余裕を持って出発しましょう。試験会場に到着したら、入り口で指定された教室に入り、念のためトイレに行っておきましょう。試験会場では周りの雰囲気に飲まれないように、必要以上緊張せず、リラックスを心がけましょう。愛用のサブノートなどに軽く目を通しておくと試験の不安感が少しは和らぎますので、活用しましょう。
ライフプランニングと資金計画で学習することは以下のようなものです。ファイナンシャルプランニングと倫理では、ファイナンシャルプランナーの「社会的ニーズ」「社会的役割」「職業的原則」などの知識を身に付けます。ファイナンシャルプランニングと関連法規では、「税理士法」「保険業法」「投資顧問業法」「弁護士法」の法律と規則についての詳細を学びます。ライフプランニングの考え方・手法では、貯蓄、教育、結婚、住宅取得などのライフプラン上の目標達成に必要な資金ニーズと統計データの情報源などについて学びます。
金融資産運用の主な試験範囲は、「マーケット環境の理解」「預貯金・金融類似商品等」「投資信託」「債券投資」「株式投資」「外貨建商品」「保険商品」「金融派生商品」「ポートフォリオ運用」「金融商品と税金」「セーフティネット」「関連法規」などです。具体的な資産運用の項目ですのでファイナンシャルプランナーにとって、特に力を入れなくてはいけない範囲といえます。
FP資格を取得して、第一目標を達成したなら、さらに別の資格にチャレンジするのもよいでしょう。ファイナンシャルプランナーとしての知識をより深めたい人は、2級FP技能士から1級FP技能士へ、AFP資格からCFP資格へというように上級資格を目指すとよいでしょう。ファイナンシャルプランナーとして専門分野を確立したいのであれば、税理士、社会保険労務士、宅地建物取引主任者などの資格取得を目指すという選択肢もあります。関連資格の取得は、専門分野の知識、技術や、仕事の幅を広げる意味でも有効ですので是非他の資格にも挑戦しましょう。